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プログラマティカが厳選したテーマを音声でお届けする「AIラジオ局」。 Programmatica’s AI Radio — bringing you hand-picked themes in audio. 璞格拉玛提卡 的 AI 电台 —— 精选主题,用声音呈现。
<プログラBLOG|2025年6月4日から>
コンバージドTV戦略の「壁打ち」、AIにお任せ。
これまで数時間を要したメディア戦略の初期設計を、生成AIとの「壁打ち」により数分で実現する──そんな新しいマーケティングの形を、プログラマティカが実験的に提案している。本稿では、複雑なコンバージドTV戦略を支援するAIプランニングアプリの活用例を紹介しながら、構造的な思考支援の可能性を探る。
本アプリの中核には、「SENSE CODE 7」という7つの視点(ACCESS・VALUE・TRUST・NORM・BENEFIT・BARRIER・STATUS)で消費者意識を分類し、理想の状態へと導くマーケティングトリガーをAIが提示する仕組みがある。具体的には、輸入自動車(シトロエン)、ヘアケア商品(花王エッセンシャル)、シニア向け宅配弁当(ベネッセ)の3商品を題材に、各視点ごとに理想の意識と現状のギャップを提示し、それに対するクリエイティブ施策を生成AIが提案する。
たとえば、輸入車では「シトロエンは信頼性に欠ける」という現状認識に対し、ロングユーザーの実体験動画や車中泊体験のインフルエンサー施策を提案。ヘアケア商品では「価格への不安」や「効果への疑念」に対し、SNSでのビフォーアフター投稿や専門家評価の活用で納得感を高める。高齢者向け商品では、「買い方が難しい」「美味しくなさそう」といった先入観に対し、試食会や認知症予防効果の専門家コメントなどで信頼を醸成していく。
こうしたAIの活用は、「AIに代わって考えてもらう」のではなく、「AIと一緒に考える」設計を志向している。SENSE CODE 7のような構造化フレームを用いることで、AIの出力精度と文脈一貫性が向上し、マーケターの意思決定も補助される。生成AIの苦手な文脈維持や前提設計も、こうしたテンプレートで補完されることで、人間の直感とAIの網羅性が共存する“共創型UX”が可能になる。
今後、AIの自動生成は「誰でも使えるツール」か「戦略的差別化ツール」かの二極化が進むとされ、プロンプト設計の重要性も高まる。プログラマティカは、広告主やパートナー企業と共に、この「考えるAI」の実装と運用に挑戦していくと結んでいる。
